About sleep 睡眠のお悩み

睡眠不足がストレスを生む?

短時間睡眠の人には、うつ病の発症率が高いという調査があります。実際に、前の日に2-3時間の睡眠しかとっていないときと、8時間十分に睡眠をとった日を比べてみれば、同じ仕事をやってくださいと言われたときのストレスの度合いが随分違うことは容易にうなずけることでしょう。
このような現象の背景にはどのような脳内のメカニズムがあるのでしょうか。国立精神神経医療研究センターの三島先生らは、健常者に5日間ベッドタイムを4時間に制限し短時間睡眠にして人工的な睡眠不足状態を作り、その前後で脳の働きを比較しました。脳の働きは、感情を伴う表情画像を見た時の脳活動の変化を画像化できる機能的MRIで測定するという方法を用いています。その結果、脳の感情を司る扁桃体(へんとうたい)という部分が、特に恐怖表情に対する反応が強く出るにもかかわらず、幸福表情に対する反応は変化なしでした。これは、ネガティブな感情がより強く感じられるようになるということを示唆しています。このように、5日ほどの睡眠不足でも同じ事柄に対するストレスは増強してしまうことが実験的にも知られています。
(早稲田大学教授 内田直 著)

引用・参考文献
三島和夫ら、国立精神・神経医療研究センタープレスリリース詳細 2013 詳細はこちら